モジュリフトのカスタムメイドの吊り天秤による蒸気機関車の持ち上げ
吊り具業界の専門家、モジュリフト社では、最近、鉄道会社のSwanage Railwayの古い蒸気機関車を安全に持ち上げるプロジェクトをサポートしました。The Southern Railway U クラス31806 の機関車は、長年の使用で摩耗したメインのベアリングを取り換える為、作業場で車輪を外して持ち上げる必要がありました。その1926年製の機関車は、英国ド―セット州の観光名所の呼び物で長さ約12.2メートル、高さ約3.8メートル、ボイラーと炭水車(ボイラーに投入する石炭及び水を積載した車両)を合わせた全装備重両量100tです。
モジュリフトの機械設計エンジニアのJordan Sibley氏は、次のように話します。「リフティングジャッキ(垂直式リフト)には、直接持ち上げるのに理想的な能力20tの箇所がなかったので、吊り天秤を用いて機関車のバッファ(緩衝器)の橋渡しをすることにしました。ジャッキの土台部分が傾斜している為、機関車に近づけるのが困難で、その上、ジャッキの持ち上げ部分がかなり地上から離れていた為、それらの上に直接天秤をセットすることを妨げていました。なぜならバッファの下に設置する為には、あまりに高さがあったからです。」
その3.5m長さの天秤には2.8mの稼働長さがあり、重量はそれぞれ585㎏でした。それらの天秤は一つの部品からなる溶接物だったので、組立は必要ありませんでした。逆エル字型の両端のプレートにより、位置を下げた状態で、天秤をジャッキの上に載せることができました。
これにより、機関車を必要な高さまで持ち上げる為の十分な動きを与えながら、ジャッキが一番下の位置にある時でも、天秤をバッファの下に設置することができました。
Swanage Railwayの作業場マネージャーGraham Froud氏が言うには、
「低床貨物車に載せて作業場に運ばれたこの機関車がこの方法で持ち上げられたのは、今回が初めてです。他は全て上からの吊り上げでした。その機関車は、年間約16,000 km、一度に28日間走行可能で、その時点でボイラー点検になります。必要があれば、全国で本線の業務を引き受けることもでき、それが可能なのは限られた数の蒸気機関車だけです。モジュリフトによる本プロジェクト全体の運営は、最初から最後まで一流でした。」
モジュリフトでは、使用荷重100kgから5000tまでの、認証を受けたカスタムメイドの吊り天秤、角天秤、付属品などの、設計、製造、及び提供を行っています。
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