「潤滑油について」の回答
Q:ワイヤロープのメンテナンスについて教えてください。 主に潤滑油はどんなものが良いのか(市販品で)、潤滑油をどのように芯材に浸透させたら良いのか等を一般人にできる範囲でお願いいたします。
A:以前、メールマガジンを発行した中に潤滑油の内容がありましたので、連絡いたします。
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グリース塗布のススメ
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「ワイヤロープを少しでも長持ちさせたい」という声を最近よく耳にします。
廃棄基準に達しているロープは廃棄しなければいけませんが、現在お使いのワイヤロープを長持ちさせるためには“グリースの塗布”が有効です。
グリースの補給は摩耗、腐食、疲労などの進行に対して著しい効果があり、状況にもよりますが、約2~3倍ロープが長持ちします。
この機会にグリースを塗布する習慣をつけてみてはいかがでしょうか?
ワイヤロープの補給用グリースは用途に応じてたくさんの種類があります。
一般的には赤ロープグリース(ワイロールR)を使用しますが、高温に適したグリースや、スプレータイプのものまで用途に応じたグリースがございますので、お問い合わせください。
→中村工業(株) 担当:中村和也 電話:06-6551-3390
※ワイヤロープの補給用グリースは必ずワイヤロープ専用のグリースを使用してください。
■関連ページ
☆ワイヤロープの廃棄基準はこちらを参照してください。
http://www.rope.co.jp/lecture/beginner/lb_09.html
☆クレーン用ワイヤロープの寿命が1.5~2倍に!
東京製綱の樹脂被服ロープ心入りワイヤロープ『スーパーコートロープ』
http://www.rope.co.jp/products/tokyo/tr_02.html
☆超耐食性亜鉛-アルミ合金めっき
耐食性は亜鉛めっきの約2倍『ジンカール』
http://www.rope.co.jp/products/tokyo/tr_03.html
> 主に潤滑油はどんなものが良いのか(市販品で)
「ワイロール」をおすすめします。
春秋用、夏用、冬用、全季用と4種類あります。
何が違うかといいますと、油の状態が違います。
夏用は軟固体状、冬用だと軽流動状となっております。
容量は16kg入りのものと、350ml入りのスプレー式の2種類があります。
> 潤滑油をどのように芯材に浸透させたら良いのか
芯に浸透させることはできません。
ウエス(布)にとって塗油していくか、スプレー式のタイプですと、スプレーするといった作業になります。
表面に付着している泥・砂・砂利などと素線やストランドの間の残滓(古いグリースと塵埃の混ざったもの)をワイヤブラシ等できれいに取除いてから、ロープグリースを塗布して下さい。
残滓を落すとき、落しやすいからといって洗油を使いますと、洗油が繊維心に浸み込んだり素線の間に残ったりして、かえって腐食を起こす原因になりますので、難燃性でかつさび止め効果を有する東京製綱のロープ専用洗浄剤「ダイリュータW-F」を使用して下さい(火気注意)。
(東京製綱「ワイヤロープ」より抜粋)