「ユニック車の古ワイヤー再利用について」の回答
Q:6/23質問者です。
とてもわかりやすく、かつ明快なご教授ありがとうございます。
もうひとつ教えていただきたいのですが、
4tユニック車のワイヤーが1部キンクしているため、新品と交換しようと思っています。そこで交換後の古ワイヤーを利用して、
(1)玉掛けワイヤーを作ることは、構造(種類)が違うのでだめだということを聞いたことがあるが本当ですか?
(2) (1)用途とはワイヤーの構造(種類)が違うのであれば外観を目視にて区別出来ますか?また、その方法は?
(3) (1)が本当であれば、他に古ワイヤーの再利用方法はありませんか?
再度ご教授よろしくおねがいします。
A:>(1)玉掛けワイヤーを作ることは、構造(種類)が違うのでだめだということを聞いたことがあるが本当ですか?
(1)の回答
ユニック車に使用しているワイヤロープの構造は、6×37、6×Fi(29)、6×WS(26)が使われているようです。
いずれもワイヤロープが廃棄基準に達していなければ玉掛索として再使用しても問題はありません。
廃棄基準に達しているかどうかは、点検と廃棄基準をご覧ください。
■関連リンク
ロープファクトリー/初心者向け/点検と廃棄基準
>(2) (1)用途とはワイヤーの構造(種類)が違うのであれば外観を目視にて区別出来ますか?また、その方法は?
(2)の回答
ワイヤロープの断面を見れば分るのですが、一般の人には難しいと思います。
トライされる場合は、ワイヤロープを切断し、ストランドの素線を数えて(上層素線と下層素線は別に数える)下記リンクにあるワイヤロープ断面図と見比べてみてください。
■関連リンク
ロープファクトリー/ワイヤロープの種類
ロープファクトリー/ワイヤロープ規格表
>(3) (1)が本当であれば、他に古ワイヤーの再利用方法はありませんか?
(3)の回答
廃棄基準に達していなければワイヤロープは使用可能です。
弊社にもクレーン用ロープを持ち込まれて「玉掛索に加工しなおしてくれ」という依頼はたまにありますが、廃棄基準に達しているワイヤロープの加工はお断りしています。
ワイヤロープには玉掛索に向いたもの、クレーン用に向いたものと用途に合わせて様々な構造のワイヤロープがあります。
ワイヤロープの用途と構造をまとめた表がありますので、ご一読ください。
一般的に玉掛け用ワイヤロープは、柔軟性に優れた交差よりワイヤロープが使用されます。
■関連リンク
ロープファクトリー/ロープの用途による分類
ロープファクトリー/ストランドのより方/交差より