「フックブロックの向きについて」の回答
Q:いつもこちらを拝見し勉強させていただいております。
天井クレーンの吊上げワイヤ交換時の疑問と解決策を、ご教授頂きたく書き込みさせていただきました。
問題のクレーンは、クラブバケット(自重3t)を吊り下げた吊上げ荷重5tのクラブトロリクレーンで、エコライザシーブを介したワイヤーがフックブロックのシーブを通り、巻き取りドラムの両端に巻き取られる一般的なものです。
疑問というのは、ワイヤーロープ交換後の、フックの状態が左回転方向に、少し(15度ほど)回る現象のことなのですが、これは直すことの出来ないものなのか?というものです。
ワイヤを伸ばす時にはコイル状のワイヤを、回転台に乗せ十二分に気を付けながら、撚れないように各シーブに通してドラムに巻きつけました。撚れが、キンクの原因になることも指導を受けておりましたので、特に気を付けておりました。
以前より、こういう傾向は続いており、官検なども受けてきましたが指摘もなく、使用上の不具合も出ておりませんでしたが、偶々今回ふと疑問に思い書き込みさせていただいた次第です。
使用ワイヤは普通Zよりの37本線6よりのワイヤですが、結局のところ、これらは構造やワイヤの特性による、修正できない仕様なのでしょうか?
もし修正できるのであれば、方法や参考著書などご教授頂ければ幸いです。
不躾では御座いますが宜しくお願いいたします。
A:シーブ(フック)の傾きは、以下の影響を受けます。
・ロープのトルク係数
・ロープの長さ(揚程)
・シーブ径
・ロープ径
・掛け本数
ロープを非自転性のものにすると傾きは小さくなると思われます。
また、シーブ径を大きくすると傾きは小さくなると思われます。