「ウォーリントン形のメリット他について」の回答

Q:ウォーリント形のワイヤロープの外層線は太い素線と細い素線が交互に隣にきていますが、これにはどういったメリットがあるのでしょうか?また、クレーンの巻上げロープで8mm以下のものは、フィラー形を使わずウォーリントン形のワイヤロープが使われると本で読んだのですが、一般的に直径の小さいものにはフィラー線を入れることができないのでしょうか?
A:
①ウォーリントン形の最上層素線が太い線と細い線が交互にある理由
内層素線の谷間に太い線が入り、その間に線を入れるため細い線と太い線が交互に入ります。
ウォーリントン構成の図形的形から来たもので、品質的理由等により交互にしているものではありません。
②ウォーリントン形の特徴
W(19)はS(19)、Fi(25)の平行よりに比べ、最大素線径と最小素線径の差が最も少ないロープであり、柔軟性と強度の点で欠点が少ない。しかし、最外層に細い線があるため、耐摩耗性に劣ります。
img_p19_po0404.jpg
③細物Fiタイプ
JIS規格ではありませんが、6×Fi(29)、IWRC 6×Fi(29)ともに6mmから在庫があります。
他の構造ですと、6×W(19)で4mm、5mm、6.3mmと在庫があります。
JIS規格では、6×Fi(25)、6×Fi(29)は8mmから。
IWRC 6×Fi(25)、IWRC 6×Fi(29)は10mmから記載されています。
6mm未満になるとフィラー線径が極端に細くなるため、製作の限度と思われます。
■関連リンク
ロープファクトリー/ストランドのより方(素線の数と配置)

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