10月24日:日刊ケイザイ/財界天気図に掲載されました!
神戸に新工場建設 ロープ加工を極める
「神戸に建設している新工場は年内に完成します。このほどロープ用金具の世界最大手・米国クロスビー社の日本総代理店になったので、新工場にクロスビーのショウルームを設けます」と語るのは中村哲也・中村工業社長。
今年で創業52年の中村工業は大阪・大正区に本社を置き、ワイヤロープ加工一筋に歩んできた。「ロープ加工を極める」のが創業からの精神で、中村社長は今年も大阪勧業展(10月19日、20日開催)に出展し、自らワイヤロープの手編み加工を実演して見せた。
「ワイヤロープ業界の国内最大手は東京製綱で130年の歴史があり、初代社長は渋沢栄一です。日清戦争で海軍の艦船をつないでいた繊維ロープが切れたことから、ワイヤロープが生まれました。米国はそれ以上に歴史が長く、クロスビー社は180年の歴史をもっています」と年明けからの販売強化をねらっている。
中村社長は2代目で昭和45年12月生まれの45歳。大阪勧業展に参加していたクロスビー社のアジア総支配人は中村工業との連携のきっかけについて、「彼の人柄に惹かれた」と言い切った。高校時代はバンタム級のボクサーで、体育会系の明るさが魅力的。
神戸に建設中の新工場は4億円を投じ、敷地面積2471平方㍍で、ワイヤロープを高圧力で加工できる6000トンの大型プレスをすでに発注しているという。今回の提携で1億円の売り上げ増を見込んでいる。