2025.6.2：日刊産業新聞に掲載されました

RFIDタグ販売開始
中村工業、耐衝撃性優れる

ワイヤロープ加工販売の中村工業（本社＝大阪市大正区、中村哲也社長）は、台湾の吊り具メーカーのヨーク社が製造する耐衝撃性などに優れたRFIDタグ（非接触無線通信） 「スープラタグ」の日本代理店となり、今月から本格販売を開始する。製品・設備管理ソフト「リコネクト」 と一緒に使うことで製品や設備などの点検記録などがクラウドで一括管理でき、現場作業の効率が向上する。建設や製造、物流、プラント、インフラ保守など幅広い業界で活用できる。スープラタグには大きさ5㍉程度の小さなデジタルチップを埋め込み、ステンレス製で 防水・防じんなどの耐食性が高く、ハンマーなどで衝撃を加えても破損しない強度を持つ。タグのほか、クリップ、ボルト、プレートなど30種類以上の製品を展開しており、玉掛けワイヤロープや吊り金具をはじめ、現場で使用されるさまざまな製品・設備に取り付けられる。リコネクトをダウンロードした近距離無線通信（NFC）対応スマートフォンをタグにかざすと、製品や設備の情報を瞬時に読み取ることができる。日常の点検記録や作業日報などを簡単に呼び出し、証明書や仕様書などの書類もクラウドで一括管理できる。点検や交換のタイミングを正確に把握でき、現場作業者だけでなく事務方の管理者もデータ共有できる。スープラタグは米国軍規格（MIL規格） を取得しているほか、 世界39カ国で特許を持つ。リコネクトは、I SO27001認証やGDPR準拠など国際的な安全基準にも対応している。中村社長は「タグで読み取り、クラウドで管理』を合言葉に最先端のデジタル技術を通じて、現場の安全性と生産性向上、そして産業全体のデジタル化を推進していきたい」 と話す。

(2025年6月2日　日刊産業新聞より)