2020.3.15:東大阪新聞に掲載されました

町工場を訪ねて
ワイヤーロープは産業の命綱

建設現場や港湾・工場等での重量物吊り上げ作業には、ワイヤーロープの存在は欠かすことができない。ワイヤーロープは「産業の命綱」と呼ばれる。中村工業株式会社はワイヤーロープ加工の世界で国内有数の技術を持つ会社だ。使用する現場によって吊り下げる重量は異なるから、ワイヤーロープの必要な長さや直径も様々な要求がある。北から南まで全国の様々な業態の客先の要望に合わせたワイヤーロープを提供している。

ワイヤーロープの材質は硬鋼線、ワイヤーの直径は1〜80mm、このワイヤーを客先の要望に合わせて、あたかも縄をなうように編み上げて強靱なワイヤーロープに仕上げる。

同社は2019年7月に創業55周年を迎えた。創業者中村和郎さんが鹿児島から上阪、1963年大正区の地でひとり親方として創業、1974年には大正区泉尾の現在地に移転、従業員は20人になっている。

1988年、現社長中村哲也さんが高校卒業後、東京製綱株式会社に入社。土浦工場で2年間の修行を終えて中村工業株式会社に入社。2009年、中村哲也さんが社長に就任する。

その後ワイヤーロープ一筋だけでなく、吊り金具世界トップブランドの米国クロスビー社およびモジュラー式吊り天秤のパイオニア英国モジュリフト社と日本総代理店契約を結んでいる。

2017年には神戸工場が竣工し、世界最大クラスの6千トンプレス機が稼働スタート、重量物を吊り下げる商品を総合的に取り扱える企業となっている。

2017年11月に専務の中村和也さん(44)が「大阪テクノマスター」に選出されている。大阪テクノマスターは、卓越した技能を持ち次世代の育成に貢献している優れた技能者を大阪市が認定するもので、現在は19人を数える。

現在の社員数は30人、そのうち10人が1級加工技能士の免許を持っている。職人さんの平均年齢は30代半ばであり、現場の雰囲気は若い。

港区・大正区のオープンファクトリーには5年前のスタートから積極的に参加している。

テレビ局の取材も数多く受けており、雑誌での紹介や高校の進路指導、行政のポスターの露出効果等々、よい風が吹いているようだ。オープンファクトリーも効果が大きく、この数年で5人の若者が入社した。

中村専務に3つの質問をした。
①仕事の生き甲斐は?「18歳から27年間、ワイヤーロープ命です」
②信条は?「納期を守る、笑顔を絶やさない」
③若い人達にひと言「すぐに諦めるな、挑戦しろ!」。

流石にワイヤーロープ職人の言葉はヒネリが効いている。(小林秀人)

中村工業株式会社
社長 中村哲也
大阪市大正区泉尾6-5-40
TEL  06-6551-3390

東大阪新聞 中村工業

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